八ヶ岳からの手紙

Hiro

2015年05月15日 22:19

3日程前の朝...
八ヶ岳に住むKさんが言われていた’植物は自分の好きな場所に種を飛ばし、そこで育っていくのよ’
という言葉を何故か思い出し、こころの中で反芻し、お世話になったKさん、どうしているのかな~と
思っていたのです。

そんなことを思いながら...苦楽園のオフィスに到着すると、机の上にKさんのご主人からの
手紙が置いてありました。
まさか...まさかと思いながら開けると、そこにはKさんが4月に他界されたことが書いてありました。
Kさんとは?私が勝手に思っているだけなのですが、私のハーブの師匠なのです。
Kさんと私のことは、よろしければこちらのブログ’八ヶ岳日記’をご覧ください...

Kさんは30代の時に肝臓を患われ、余命1年と宣告され、それならばその短い時間で
自分の好きなことをしようと思い、まずは鉢植えで身体に良いとされるセージを育てられたのです。
セージの力が効いたのか一年と言われた時間が過ぎ、それならばということで次は貸農園で
ハーブを育てられ、またそうこうするうちに時が経ち、最終的に八ヶ岳のある場所に2000坪の
場所を見つけられご自身、ご主人様と長年かけて荒れた土地を見事なハーブ園とされたのです。

私がKさんがお会いした時は60歳の頃で、’あれから30年も生き延びたわ~ ラッキーだったわ~’
と満面の笑みで言われていました。

ブログ’八ヶ岳日記’をご覧頂くとわかるのですが、私とKさんがお会いした時間はほんの数時間
だったのですが、私にとってKさんとの出会いは初めてという感じが全くなく、ただただなつかしい...
ということを感じたのです。

Kさんとの出会いは4年前の事で、その頃の私はというと’ハーブ’への道へ入ったばかりで、
まだまだ手探り状態で次への展開にとても悩んでいたのです。打開策が見つからず
ほぼ2年近くの時間を費やしていました。そんな時に、急に思い立ち八ヶ岳まで車を走らせ
会いに行ったのです。 Kさんが語られる一つ一つの言葉がとても貴重で、今でもKさんのお話
その時のKさんの瞳を思い出すことが出来ます。
長年かかっても’ハーブ’に対する打開策が見つからなかったのですが、このKさんんとの出会いで
’ハーブ’の魔法を頂いた様な気がします。
その2~3日後には、私が探し求めていた’ハーブ’があちらこちらから集まり、そして...
+Green-Green+が誕生したのです。

Kさんから頂いたハーブの苗は今でもすくすくと育っております。
ぴんく色の小さな花を咲かせる’かっこうせんのう’は、毎年この時期に元気に花を
咲かせてくれます。




’尾瀬ギボシ’は本当に元気で、あちらこちらに種を飛ばし庭のいろいろな場所で育っています。




Kさんと私の共通本、モーリス・メッセゲ著’神は私に薬草と奇跡をさずけた’
この本を何度もさすりながら...ここ2~3日、天国のKさんといろいろな事を語っています...
そうそう...
Kさんは実際にモーリス・メッセゲさんとお会いになり、ご自分でブレンドされたハーブティーを
氏にお渡しになっているのです。凄いです!




ご主人の手紙に...
’亡くなる2日前まで平常通り草取りをしていました。吐血しながらも自身の治癒力を信じ、
「大丈夫、悪いものを全て出したらよくなるからね」と言い続け、最後まで全力で生き抜きました。
あまりに突然の別れでしたが、妻にとっては望んでいた人生の終わり方だったと思います。
葬儀はハーブ農園で摘み取ったたくさんの草花で妻を囲み、ゆっくりと見送ることができました’
と書いてありました。

お手紙を拝見しながら、Kさんが私達を見送ってくださった時の事を思い出しました。
とても切ない目をされていたのです。今思えば持病を抱えて暮らされていたKさんにとっては
どんな事もこれが最後かもしれない...そんなお気持ちがあったのかもしれませんね。

毎年、達筆なお手紙を頂き’7月の八ヶ岳にいらっしゃい’と書いてあったのです。
今年は引越しが終わった頃に行こうと計画していたのです。
Kさん、本当に会いたかったです...

Kさん、ありがとうございました。
Kさんの魂も植物の種と同じく、好きな所へ飛んで行かれ、また見事はお花を咲かされることを
祈っております。

そんな事を思いながら、+Green-Green+に続く、新たな’ハーブ・ブレンド’を
誕生させたくなってきました。4年振りに作る’第2弾 ハーブティー’です。
Kさん、私、また作りますよ!

Living with herbs forever
Hiro



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